機械設計者向けの資格・検定 オススメ5選!!

機械設計

いきなりですが、あなたはどんな資格を持っていますか?

〇〇資格、〇〇検定・・・世の中には数えきれないほどの資格や検定が存在しています。特に専門性の高い職業に関しては、仕事をするために資格が必須だったりしますよね。代表的な例を挙げれば、医者、弁護士、建築士などです。一方、機械の設計を専門とする“機械設計者”には、特別な資格は必要ありません。機械設計を経験すれば、誰でも機械設計者を名乗ることが出来ます。

しかし、そんな機械設計分野においても、取っておいた方が良い資格や自己啓発の一環として目指すべき資格はあります。本記事では、機械設計者が受験すべき代表的な資格・検定や、少し変わり種の検定まで幅広く紹介していきます。現役機械設計者、もしくはこれから機械設計者を目指す学生の方々。是非、あなたの自己啓発のための参考にしてください。それでは、いきしょう!!

機械設計者と資格

資格・検定の受験を検討する前に、まず明確にすべきことがあります。それが、受験の目的です。何のためにその資格を受験するのか、その目的をハッキリさせてから受験しましょう。

これは、これから機械設計者を目指す学生に特に言っておきたいことなのですが

機械設計分野では、資格や検定は全く重視されません。

そもそも機械関係の資格は、どれも圧倒的に知名度が低いです。この後、紹介しますが機械分野で最高難度の国家資格”技術士”でさえ、その存在すら知らない人もいるくらいです。もし資格受験の目的が、”就職・転職活動に有利かも”という程度であれば、何か違うことに時間を費やした方がよいでしょう。取ったところで履歴書の賑やかしにしかなりませんし、時間とお金の無駄使いです。

逆に、しっかりと機械や設計の専門知識を学び直したい、自分の実力を知りたいという自己啓発が目的であれば、資格試験はうってつけです。自分の実力や伸ばしたい専門分野の知識を考慮して、受験する資格を選びましょう。

長々と書いてしまいましたが、要するに機械関係の資格試験は

就職・転職の武器として使いたい → △
自己啓発のための目標として使いたい → ◎


ということです。ここを勘違いしないようにしましょう。では、具体的な試験を紹介していきます!! 

機械系の資格試験・検定 

技術士(機械部門)

公益社団法人 日本技術士会
公益社団法人 日本技術士会のホームページです。

難易度:★★★★★ 

受験資格:
技術士第一次試験 → 制限なし
技術士第二次試験 → 実務経験等の条件あり(詳細は上記HPを確認のこと)

技術士は国家資格であり、機械系の試験の中でも圧倒的に取得難易度の高い資格です。技術士の試験自体は、21の技術部門に分かれており、機械設計者であれば”機械部門”を受験することになります。技術士の求められるのは、機械の専門知識だけでありません。問題解決能力、マネジメント、コミュニケーション、リーダーシップ、倫理などの技術者としての総合力が必要になります。

よって試験内容も学科試験だけでなく、論文や口頭試問など試験対策が難しいものもあり、最難関と呼ぶにふさわしい資格です。取得することで“技術士”を名乗ることができます。試験は一年に一回だけなので、本気で目指す人は何年も掛けて取得することになります。中には一発合格する人もいるらしいですが、稀だと思います。つまり、技術士=とんでもなくすごい人です。

ただし、技術士という資格自体、まだ認知度が低いです。最高峰の資格とはいえ、難易度に見合った認知度があるかと言えば、なんとも言えないところです。機械設計のコンサルタントの仕事をするのであれば、技術士はほぼ必須の資格となりますが、それ以外ではあまり使われていない印象ですね。ただ、これ以上の資格はないので機械設計の道を極めたいという人は目指すべき資格だと思います。ちなみに私は技術士第一次試験は受験して、合格済みです。二次試験に関しては、受験資格は満たしていますが・・・日常生活の全てのこの試験に向ける覚悟がなければ、合格は無理だと思うので保留にしています(汗)

機械設計技術者 

機械設計技術者試験
機械設計技術者試験は一般社団法人 日本機械設計工業会が実施する機械設計技術者の技術力を認定する試験です。1級のベテランの機械設計実務者から3級の機械設計を志す学生まであらゆる年代をカバーする試験制度を整備しています。

難易度:★★★★☆

受験資格:
3級  → 制限なし
2級  → 実務経験等の条件あり(詳細は上記HPを確認のこと)
1級  → 実務経験等の条件あり(詳細は上記HPを確認のこと)


一般社団法人 日本機械設計工業会が実施、認定する技術力認定試験です。国家資格ではありませんが、機械設計者としての技術力・知識を試すのに最も向いている試験と言えます。3級は全問マークシート、2級は一部記述問題あり、1級はそれに加えて小論文の試験があります。技術士試験のような口頭試問まではありません。

自己啓発としてまず3級当たりを受験してみてはどうでしょうか?ちなみに私は学生の時に、3級を受験して合格しました。まあ正直、3級は簡単ですけどね。そろそろ2級、1級とステップアップしてもいいかなーと思ってます。

技能検定(機械プラント製図) 

中央職業能力開発協会(JAVADA)
職業能力評価の専門機関。国家資格「技能検定」をはじめとする各種資格試験の実施や、「技能五輪大会」「技能グランプリ」等の競技大会、様々なセミナー・相談援助を行っています。

難易度:★★★★☆

受験資格:
3級 → 制限なし
2級 → 実務経験2年以上
1級 → 実務経験7年以上


製図作業に関わる技術者の能力を認定する国家資格です。製図能力のみならず、作図に必要な機械や設計の専門知識も求められます。検定科目は、手書き作業、CAD作業、プラント配管製図作業の3つに分かれますが、一般的な機械設計者であれば”CAD作業”の科目をを受験することになるでしょう。取得することで”技能士”を名乗ることができるようになります。

昔は「機械・プラント製図1級を持っていれば飯が食える」と言われていたようですが、いまは全然そんなことはありません。ただ認知度で言えば、今回紹介する資格試験の中では最も高いでしょう。

試験内容としては学科試験と実技試験があります。自宅にCADを使える環境が無いと、実技試験の練習ができないので個人で受験するのは少し難しいです。取得を推奨している会社も多いので、社内の制度を活用して取得するのが良いと思いますよ。

CAD利用技術者検定 

https://acsp.jp/cad/

難易度:★★★☆☆

3次元CAD利用技術者
受験資格:
2級  → 制限なし
準1級/1級 → 2級合格者

2次元CAD利用技術者
受験資格:
基礎 → 制限なし
2級 → 制限なし
1級 → 2級合格者


技能検定よりも、受験しやすいCAD関連の検定です。技能検定は製図の検定ですが、CAD利用技術者検定は主にCADソフト自体の取り扱い技術が試されます。検定自体は2次元CADと3次元CADで分かれています。どちらも受験に実務経験を必要としないので、受験のハードルは低めですね。他の検定同様に認知度は低いですが、取得すれぱ「CADを取り扱うことができる」という証明になりますよ。

個人的な印象としては2次元CAD利用技術者の方は、どうしても技能検定の下位互換な感じが否めません。受験するなら、3次元CAD利用技術者の方がオススメです。

計算力学技術者検定 

計算力学技術者(CAE技術者)の資格認定
計算力学技術者資格認定とは 解析品質の保証、製品の開発効率・性能・安全性の向上を実現するための技術レベルが社内外で正しく評価される認定資格です。

難易度:★★★ ★ ☆

受験資格:
初級 → 制限なし
2級 → ソフトウェアの使用経験等(詳細は上記HPを確認のこと)
1級 → 2級合格者
上級アナリスト → 1級合格者、かつ実務経験7年以上


日本機械学会が実施、認知する解析(CAE)に関する技術レベルを評価するための認定資格です。CAEとはComputer Aided Engineeringの頭字語で、コンピュータによる現象・構造解析技術を駆使し、コンピュータ上での数値計算により仮想実験を行うシミュレーション技術です。検定自体は固体分野、熱流体分野、振動分野の3つに分けられています。数学的、力学的な知識を有し、さらに各現象を正しく理解し、境界条件などを適切に設定できるかなど、解析(CAE)に関する総合的な技術・知識が求められます。

機械設計業務を行う上で、CAEは欠かせません。ただ、CAEソフトの使い方だけを習ってなんとなくでノリで使っている技術者も多いのが事実です。どんな物理現象を解析しているのか、CAE内でどのような計算が行われているのか・・・そういったことを理解して使っているのかどうか、ここが技術者としてのレベルの分かれ目といっても過言ではありません。計算が出来なくても設計はできますが、計算ができてこそ設計者です。

かくいう私も、ノリで使ってる系技術者なので反省しなければなりません。この計算力学技術者試験は自己啓発の一環として受験しようと思ってます! 

その他の検定

その他、機械設計とは直接は関係ありませんが、変わり種の検定をサラッと紹介します。

IoTシステム技術検定 

IoTシステム技術検定

近年、注目を集めるIoT。そのIoTシステムの分野で活躍を目指す技術者のための資格です。もはや機械とネットワークは切っても切れない関係です。機械設計者だからといって、機械関連の知識だけあれば良いという時代ではありません。IoTは機械設計分野にも密接に関わってくることは間違いありません。というか、既に密接な関係になりつつあると言えるでしょう。IoTシステムの知識は、次世代の機械設計者には必須だと思いますよ。是非、チャレンジしてみてください。

G検定

G検定とは
ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。

日本ディープラーニング協会が実施、認定するAI、機械学習、ディープラーニングの関する知識の検定です。これらの分野の知識も上述したIoT同様に、これからの機械設計者には必須の知識となると思います。G検定は難易度的に言えば、その道の専門の人でなくても十分に受験可能なレベルです。AIとか機械学習を勉強したいけど何から手をつけようか・・と迷っている人はG検定の受験を検討しても良いかもしれませんね。

3Dプリンター活用技術検定

【3Dプリンター活用技術検定試験】 - ACSP
3Dプリンター全体を体系的に学べる資格試験です

3Dプリンタの活用方法に関する技術検定です。3Dプリンタの登場でものづくりの在り方が一気に変わりました。DIYや趣味の分野のみならず、実際の製造業の現場でも3Dプリンタの活用は広がっています。今後も3Dプリンタの技術は進化を続けて、様々な分野で普及が進んでいくでしょう。そんな3Dプリンタの活用について、体系的に学ぶ機会はそう多くありません。この検定を通じて、3Dプリンタの基礎から具体的な活用まで学んでみると良いかもしれません。私は最近、3Dプリンタを買った影響もあり、興味がある検定の一つです。

ドローン検定

【 ドローン検定 】 公式サイト | 無人航空従事者試験 | ドローンの資格 業界ナンバーワン | トップページ
ドローン検定 協会 が実施する【ドローン検定】(無人航空従事者試験)の公式サイトです。ドローン検定は、ドローン教習所と共にドローン操縦者(操縦士)の知識を認定する認定者数業界ナンバーワンの資格試験です。免許制が無い中で操縦者自身が正しい知識と技能をもってドローンを活用することが求められています。

別名、無人航空従事者試験とも呼ばれる検定です。ドローンを取り扱う従事者の知識レベルを客観的に評価し、その資質向上と周囲の方への理解を広めることを目的として行われています。

ドローンの登場で世界は一気に変わりました。まだまだ発展途上の分野であり、その影響力は無限大です。今後、ドローンが製造業にも大きな変革をもたらすことは間違いありません。ドローンに関する基礎知識を身につけておいて損はないかも?3Dプリンタ活用技術検定と同様に、趣味性の高い検定ですね。今年、友達と一緒に受験する約束をしてます。また受験したら、記事にしますのでお楽しみに!!

工作機械検定

工作機械検定(MT検定) - 第3回

日本工作機械工業会が実施する工作機械に関する検定です。工作機械の知名度を高め、一般の人にも知ってもらうことを目的としている検定であり、受験期間であればweb上でパパッと受験できます。

工作機械は「マザーマシン」とも呼ばれ、世の中にある全ての機械はその源流を辿れば、必ずこの工作機械から生まれています。まさに母なる機械です。工作機械に興味があれば、是非受験してみてくださいね。私は工作機械の設計者なので、この検定を強く推してます!検定というと少し物々しいですが、ミニゲーム感覚でチャレンジしてみてください!毎年、年末に開催されてますよ。

まとめ 

本記事の内容を復習しましょう。

・機械設計系の検定は、認知度が低いため就職・転職にはあまり役立たない。
・機械設計者が自己啓発として受験するには最適
・オススメの検定は下記の5つ
  -技術士試験
  -機械設計技術者試験
  -技能検定
  -CAD利用技術者検定
  -計算力学技術者検定
・変わり種として、IoT検定やG検定もオススメ


機械設計の実務をこなしていると、忙しさのあまり学術的な話が置き去りになって”感覚的”に設計をするようになってきます。もちろん厳しい納期に対応するために、そういう設計感覚を養うことは非常に重要です。ですが、そういった設計を続けていくうちに、だんだんと“その会社でしか通用しない設計”が身に染みついてしまいます。それも知らず知らずのうちに・・・。

自分の知識や実力が、一般的な指標からみてどの程度のものなのか。そういった力量を試すうえでも、資格試験は非常に重要です。資格自体が役立つことはあまりないかもしれませんが、資格を取る過程で学んだ知識は大いに役立つはずです。是非、チャレンジしてみてください。

個人的には、”機械設計技術者試験”が試験範囲、受験資格、難易度ともにバランスが取れていて受験しやすいと思います。資格コレクターになる必要はありませんが、定期的に自分の実力をチェックし、研鑽する機会を作ることはとても大切です。技術の世界は日進月歩、日々勉強ですよ!!頑張っていきましょう!!

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