このブログを始めて4ヶ月が立ちました。他の立派な技術ブログに比べれば、序の口も序の口ですが、記事もそこそこ溜まってきたと思います。ここいらでブログのイメージチェンジしようかなんて考えている今日この頃です。ブログの見た目は、家で言えば玄関のようなもの。ブログのイメージに合ったマスコットキャラクタなんかが欲しいところです。そこで、今回は思い切ってプロのイラストレータにブログのマスコットキャラクタを描いてもらいました。本記事では、その経緯とそこから得た学びを紹介します。
なぜマスコットキャラクタが必要?
マスコットキャラクタが欲しいと思った理由は単純です。ブログをパッと見たときに
なんだか面白そうなブログだな!!
と興味を持ってもらうためです。よくその人のイメージは9割が第一印象で決まるとか言いますよね。ブログも同じだと思うんです。特に技術系のブログは、扱う内容がマニアックなために一般の人は敬遠しがちです。また製造業の携わる人であっても、専門外の分野の話ってあまり積極的に見ないですよね。私はなるべく多くの人に"技術の面白さ"を知ってもらいと思っています。
なので、ブログの入り口で小難しいブログだと思われてしまっては、どんなに良い記事を書いても元も子もありません。ブログ自体をポップで明るいイメージにして、親しみやすいブログにしようと思い立ったわけです。
では、ポップに見せるにはどうすればよいか?
なんかかわいい挿絵があればが、ポップに見えるに違いない!と安直に考えて、マスコットキャラクタを作ることに決めました。
ちなみにしぶちょー技術研究所は、「納得、発見、ものづくり」というコンセプトで製作しています。
この技術ってこういうことだったんだ、という"納得"
こんな技術があるのかー、知らなかったな、という"発見"
この2つを通して、ものづくりをもっと好きになってもらいたい。多くの人に色々な技術を知ってもらいたい。そんな気持ちで記事を執筆させていただいております。より多くの人に技術の面白さを伝えたいので、あえて厳密性は捨てて挿絵を多く入れて、簡単に説明するように心掛けています。
既に居る?マスコットキャラクタ
ポップなブログを目指そうという考えは、ブログを始めた当初から持っていました。そのため、実はマスコットキャラクタも既に準備してありました。それがこの"メカトロザウルス君"です。
ポンコツAIを搭載した恐竜型自走式ロボットアームという設定で、助手的なポジションを担ってもらうつもりでした。結局登場させる場面がほとんどなく、紹介する機会もなかったのでブログのアイコンとしてひっそりと活躍してもらっていました。一応、これは私が頑張って作り出したオリジナルのキャラクタです。絵心無いなりに結構頑張った自分を褒めてあげたいですね。
でもやっぱり、ちょっと平面的というかなんというか・・・。マスコット呼ぶにはクオリティの面で問題がありますね。マリオとかの敵として出てくるならこれで十分ですが。そこで、このデザインを元にその道のプロにキャラクタを描き起こしてもらうことにしました。
イラストレータを選ぼう!!
当然、イラストのデザインなんて依頼したことないのでどうすればいいことやら。色々調べた結果、ココナラというサービスで依頼するのが一番簡単そうだとわかりました。「得意を売りたいココナラ♪」というCMでもお馴染みですね、あんまり気にして見ていなかったのですが、ココナラは個人間でスキルを商品として売ることができるフリマアプリみたいなもんです。
早速登録して、調べてみると出るわ出るわ。ブログ用のマスコットキャラをデザインします!!見たいな人達がわんさか居ました。逆に居すぎて選べなかったので、下記の条件で絞り込みました。
・イラストでご飯を食べている人
・機械系のキャラクタのデザイン実績がある人
ココナラは趣味がお金になるというのが売りのサービスです。つまり、イラストレータといっても本業は別にあって、趣味で絵を描いているという人が多いです。できれば、その道でご飯を食べているプロに依頼したかったので、その視点で絞り込みました。あとは、絵のことは詳しくないので良くわからないんのですが当然イラストレータごとに得意、不得意があるみたいです。特に非生物NGみたいな人もいて、メカ系のイラストは出来る人出来ない人が分かれるみたいです。なのでメカ系のイラストの実績がある人がよかったんです。そうやって調べていくと、該当するお方が一人いました。
【GNAシンノスケさん】
この人いいかも。猫もかわいいし、私の求めていたポップがここにあるかもしれない。そう思って、光の速さでデザインを依頼しました。
デザインを依頼しよう!!
詳細な手順は省きますが、ココナラを使ってイラストデザインを依頼しました。アプリ内のメッセージ機能で色々とやり取りをしながら進めていきます。まずは、私の要求です。
【要求】
・技術系ブログのマスコットとして使用したい
・産業用のアームと恐竜をモチーフにしたロボット
・既に構想図はあるので、その形を踏襲してほしい
・ポンコツAIを搭載して、バカでおっちょこちょいという設定
程なくして、ラフスケッチが5案送られてきました。
A:参考画像からのブラッシュアップ
B:アーム部にカバー。少し丸みを帯びたデザイン
C:カクカクした重機っぽさを出したデザイン
D:aiboを参考に液晶アイを採用。キャタピラを足に変え、しっぽを追加
E:液晶アイを採用し、足をタイヤに変更
この時点でテンションが上がりますね。もう既にポップです。特に素晴らしいのは、こちらが要求した以外にも色々な案を出して、こちらのニーズを探ってくださっているところです。
ここから案を選び、更に要望を伝えてラフを煮詰めていきます。キャタピラ部分はC案、顔は既存のデザインを踏襲したA案、更に尻尾が可愛かったのでE案の尻尾を付け加えてもらうように要望を出しました。また、液晶アイも捨てがたかったので比較のためE案の顔でもデザインしもらうようにしました。
動きも出てきて、キャラクタが生き生きしてきました。血が通ってきた気がしますね(ロボットですが)。F案がイメージにピッタリだったので、F案を煮詰めてもらいます。次はポーズと表情の検討です。
より生き生きしてきました。というか、もう生きてますよね?命を搭載しちゃっていませんか?今にもしゃべりだしそうです。表情はF2案、ポーズはF3案が気に入ったのでこの組み合わせでデザインの仕上げを行ってもらいます。
仕上げてもらってこの通り。次は色の検討です。ここでも、要望以外の案も提示していただきました。色合いって大切なんですね。同じデザインでも全然イメージが違うことがわかります。色に関しては、ブログのコンセプトカラーである緑を選択しました。
そして、仕上げです。
完成、メカトロザウルス君!!めっちゃ可愛いです!!
とてもポップに仕上がりました、大満足です。とても愛着が沸きますね。後はこのキャラクタを生かせるかどうかは、私次第ですね。メカトロザウルス君にはマスコットキャラクタとして、しっかり働いてもらいます。よろしくね!!
顧客のニーズの話
私は機械設計者なので、顧客のニーズに答えるように機械を設計・設計しています。今回は顧客側となり、非常に高い満足を得ました。顧客を満足させるための、プロの仕事とはなにか。今回の経験は、それを体験する良い機会になったと思います。
顧客のニーズには、顕在ニーズと潜在ニーズの2つがあります。
顕在ニーズ ・・・顧客が気づいて求めているもの
潜在ニーズ ・・・顧客が無自覚に求めているもの
今回の例で言えば、キャラクタの大まかなイメージは顕在ニーズですね。私が思いつかなかった、たてがみ、しっぽ、液晶アイなどは"ポップなキャラクタ"という目的を達成するための"潜在ニーズ"になるわけです。顧客の要望を聞くだけでなく、この潜在ニーズをどれだけ引き出せるか。そのアプローチこそ、プロとしての仕事の良し悪しとなります。今回は、複数の案を提示するという方法で、潜在ニーズを探っていただいたわけです。それにより自分だけでは思いつかなかった満足のいくキャラクタを作っていただけました。
人間の思考は95%が無自覚で、残りの5%しか自分では認識できていないらしいです。つまり、顧客の要求どおりに仕事をこなしても実は、表面上に現れた5%しか要求を満たしていないわけです。潜在ニーズを探りそれを満たせば、無自覚の95%が満たされるため顧客は高い満足を得ることができるそうです。今回は、それを身を持って体験することができました。
顧客の"潜在ニーズ"を満たせば、高い顧客満足が得られ
市場の"潜在ニーズ"を満たせば、ヒット商品を作ることができます。
私も機械設計者として、この"潜在ニーズ"を満たせるような仕事をしていかなければならないと感じました。
まとめ
この記事での学びとして
・顧客のニーズには"潜在ニーズ"と"顕在ニーズ"がある。
・顕在ニーズは、顧客が気づいて求めているもの
・潜在ニーズは、顧客が無自覚に求めているもの
・高い顧客満足度を得るためには、"潜在ニーズ"を満たすことが必要
・このブログのマスコットキャラクタは"メカトロザウルス君"
ということを覚えておくと良いでしょう。GNAシンノスケさん、素敵なイラストを描いていただきありがとうございました。メカトロザウルス君を頑張って活躍させますね!!
今回は技術から少し脱線するお話でしたが、顧客ニーズというものはどの仕事においても重要だと思います。少しでも皆様の学びになれば幸いです。また、ココナラというサービスもなかなか良いですね。普段の生活で商品を買うことはあっても、人のスキルにお金を出す機会はなかなか無いので良い経験になりました。こんなスキルまで商品にできるのか!!と驚くものも沢山あったので、見たことない人は一度覗いてみることをお勧めします、見るだけはタダなので。意外と自分の持っているスキルも商品になるかもしれませんね。