業界研究

【知らなきゃヤバい!?】技術者が読むべき“白書”

いきなりですが、皆さんは"白書" は読んでますか?

「ああ、幽遊白書なら読んで・・・」

シャラップ!!その小ボケは100万回聞きました。「政府が発行する"白書"を読んでいますか?」というお話です。技術者たるもの、社会の情勢に目を向けることが必要です。なぜなら社会問題と技術は密接に関係しているからです。製造業では「ものづくり白書」が有名ですが、実はそれ以外にも色々な白書があるんです。本記事ではそんな白書の中から、製造業の技術者にとって関わりが深いであろう分野の白書をピックアップして紹介していきます。参考にして頂ければ幸いです。それではいきましょう!!

白書って何だ?

白書とは?

白書とは、政府が"各分野の現状・分析、将来の展望"をまとめた実状報告書です。白書は、社会の実態を国民に周知させることを目的として発行されています。ちなみに、”白書”という言葉の語源はイギリスであり、政府が外交の内容を国民に知らせるために発行した文書の表紙が白かったことから、White paper(白書)と呼ばれることになったようです。

白書は政府が発行しているだけのことはあり、出典データに対するエビデンスも明確です。インターネットが普及した昨今、様々な方面から情報を得ることができますが、情報の信頼性はまちまちです。西村ひろゆき氏の言葉を借りれば「うそをうそであると見抜ける人でないと難しい」のです。その点、白書は政府の報告書であるため疑う余地はありません。更には、中立的な立場から書かれているので、著者側の先入観や意見の影響を受けることもありません。こんなに素晴らしい読み物なのに、無料で読めるわけですから読まない選択肢はありませんね。

白書の読み方

これから白書を紹介していきますが、白書は基本的に超大ボリュームです。時間があれば全てをキッチリと読めば良いですが、かなり時間が掛かると思います。それを見越して、全ての白書には概略版が提供されています。これは数百ページに渡る白書の内容を、ギュギュッと数十ページに凝縮したいわば「忙しい人向け」の白書です。持論ですが、基本的にはこれだけ読んでおけばOKだと思います。そのなかでもっと詳しく知りたい箇所があれば、白書本文を読んでみる、という読み方が効率が良くてオススメです。

それでは、技術者が読むべき白書を紹介していきます!!

技術者が読むべき"白書"

ものづくり白書(製造基盤白書)

https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/index_mono.html

発行:経済産業省

言わずと知れた製造業の白書です。製造業の業績動向や今後の課題などが明記されています。この白書だけは、製造業に携わる技術者なら必ず読んでおかなければならない必読白書といえるでしょう。令和4年5月31日に2022年版ものづくり白書が発行されたばかりです。必ず目を通しましょう。

時間がなければ、概要だけでも良いですし、YOUTUBEでの解説動画などを探しても良いでしょう。とにかく、内容に触れることが大切ですね。2021年のものづくり白書は、YOUTUBERのものづくり太郎さんが解説してくれており、これが非常に良い動画でした。今年分も作ってくれないかなー。

DX白書

https://www.ipa.go.jp/ikc/publish/dx_hakusho.html

発行:IPA 社会基盤センター

DX白書はその名の通り、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する白書です。IT人材白書とAI白書が統合され、昨年からDX白書という名前で発行されています。なんとも贅沢な白書ですね。内容自体は、過去のものづくり白書とダブる部分もありますが、DX戦略やAIの活用、デジタル人材の育成や確保についての現状や取り組みを理解できます。デジタル技術の話は製造業にとって付加価値創出に直結するので、優先度高めで読んでおくと良いと思います。

DXに関しては、本ブログでも記事にまとめています。基礎の基礎を知りたい方は、是非参考にしてください!!

エネルギー白書

https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/#new

発行:経済産業省 資源エネルギー庁

エネルギー白書では、日本のエネルギーに対する現状や取り組みを理解することができます。具体的には、原発の問題や再生可能エネルギーの活用、省エネルギー社会の実現に向けての課題などが論じられています。"省エネ"は、製造業においても重要なキーワードです。エネルギー無くしては製造業は成り立ちません。こちらもきっちりと押さえておきましょう。

環境・循環型社会・生物多様性白書

https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/

発行:環境省

環境・循環型社会・生物多様性白書では、脱炭素社会、リサイクルを始めとした循環型経済の実現に対する現状や取り組みを理解することができます。近年は脱炭素化への要求を始めとして、製造業に対しても"環境"への配慮が強く求められています。環境への配慮を無視したものづくりは、今後淘汰されていくのは間違いありません。きちっと勉強しておきましょう。

科学技術・イノベーション白書

https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/kagaku.htm

発行:文部科学省

タイトルからは内容が掴みにくいですが、イノベーション創出のための取り組みなどがまとめられた白書です。具体的には、日本の最先端技術の取り組みの紹介、先端技術の社会課題への応用、産官学連携による人材、知、資金の循環に関する取り組み等・・・「先端技術や研究をどう役立てるか、イノベーションを生み出すか」という内容です。他のどの白書よりも、技術に特化しているのでシンプルに読み物として面白いです。先端技術を知るという意味で、技術者は読んでおくと良いでしょう。

高齢社会白書

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html

発行:内閣府

ここまでの白書とは打って変わって、かなり具体的な社会問題の白書です。日本がどれほど高齢化が進んでいるのか、データで理解することができます。高齢化の問題は、働き手の不足に繋がりますし、介護の問題もあります。自動化システムや介護ロボットなどが、これらの社会問題を解決するために注目されいてることもあり、高齢化社会と製造業は、切っても切れない関係です。過去のものづくり白書の中でも語られていますが、熟練工からのものづくりの技能伝承という意味においても高齢化の問題は深刻です。実情を知り、危機感を持ちましょう。

防災白書

https://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/index.html

発行:内閣府

災害や防災に関する現状や取り組みをまとめた白書です。震災、豪雨による洪水、土砂崩れ等の災害・対策などデータに基づき理解することができます。災害によるサプライチェーンの断絶は、製造業に大ダメージを与えます。調達関連の業務に携わる人は特に読んでおいた方が良い白書ですね。もちろん、技術者でもサプライチェーンに無頓着ではいけません。構想段階から調達性を考慮して、部品を選定する必要があります。調達阻害の影響因子の一つである災害もしっかり理解しておきましょう。

情報通信白書

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/

発行:総務省

デジタル化の中でも通信インフラに特化した白書です。今後は5Gの活用が製造業でも見込まれますので、デジタルインフラも技術者としてはしっかりと押さえておきたいポイントの一つですね。

まとめ

本記事の内容を復習しましょう。

・白書とは、政府が各分野の現状や将来の展望"をまとめた実状報告書
・概略版が発行されているので、基本的にはそれを読めば良い
・製造業の技術者が読むべき白書としては・・・

  -ものづくり白書
  -DX白書
  -エネルギー白書
  -科学技術・イノベーション白書
  -高齢社会白書
  -防災白書
  -情報通信白書   などがある。

日々の業務で忙しいとは思いますが、そんな技術者こそ社会の課題に目を向けることが大切だと思います。かくいう私も、白書を読み始めたのはブログを書き始めてからなので、偉そうに侯爵を垂れる立場ではないのですが・・・。もともとは"ものづくり白書"だけしか読んでいませんでしたが、最近とある試験勉強がてら色々な分野の白書を読み漁っています。その過程で得るものも多かったので、今回はこのように記事にした次第です。是非とも参考にしてください!!

職場の同期内で白書の話題を出すと、必ず「幽遊白書」の話が出ますね。面白いですよね、幽白。まあ、私はドンピシャで世代なのですが、今の若い人は幽遊白書を知らない人も多いです。この話を出すとおじさん認定を受けることになりますので、お気を付けください。

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