※本記事は3Dconnexionのプロモーションを含みます。
この度、3Dconnexion様よりとあるガジェットを提供いただきました。それがこちら・・・


うーん・・・何の変哲もないマウスのような・・・?
ノンノンノン、君の眼はピンホール並みの節穴のようDANE☆
よく見てごらんなさい、このマウスは普通のマウスとは全く違うCAD専用のマウスなんだZe☆
今日はこのCadMouse Pro Wireless®の紹介、および私が3ヶ月程度、ガッツリ使ってみた忖度抜きのレビューをしたいと思います。それではさっそくいきましょう!!

3Dconnexionとは?
3Dconnexionは、ドイツに拠点を置くPC周辺機器メーカーです。主には3DモデリングやCAD作業を快適にする入力デバイスを開発しています。もともとはあのロジクールの一部門としてスタートし、現在は独立。世界中のエンジニアやデザイナー向けに画期的な製品を提供しています。3Dconnexionの強みは、3D空間での直感的な操作を可能にする技術です。普通のマウスやキーボードだけでは難しい3Dデータの操作を効率化する独自の技術を確立しています。3Dconnexionを代表する製品が、SpaceMouse®シリーズでして、本製品に関しては別記事で紹介させていただいております。
3Dconnexionには、上述のSpaceMouse®の他にもう一つ目玉となる製品があります。それが今回紹介するCadMouse®シリーズです。

引用 https://3dconnexion.com/jp/cadmouse/
CadMouse®はその名の通り、CAD業務のため開発されたマウスです。詳細は後述しますが、CAD操作を効率的に行うための素晴らしい機能が盛りだくさんです。なによりの最大の特徴はこのマウスが、3ボタンマウスであることです。一見、何の変哲もないマウスに見えて・・・よく見てみてください。

1,2・・・3!?
なんと、ボタンが3つあるではありませんか。右クリック、左クリック、そして中クリックのための専用ボタンが準備されています。これが、3ボタンマウスの特徴です。ちなみに3ボタンマウス自体は、CadMouse®だけではなく、その他CAD向けのマウスでも採用されています。ただ、3Dconnexionは一味も二味も違う。3ボタンの構成に加え、類まれなるセンスと拘りによって、最高峰の3ボタンマウスを作り出したのです。それがこのCadMouse®なのです。
現状(2025年8月)のCadMouse®のラインナップは以下の通り。

計5種類が販売されています。ただ、5種類といっても左手用マウスやワイヤレス or 有線で種類が異なるものが含まれるので、実質はCadMouse Pro®かCadMouse Conpact®の2種類だと言ってしまっていいでしょう。
3つボタンがあると何がいいのか?
普段の生活で3ボタンマウスに触れる機会はなかなかないでしょう。そもそも、ボタンが3つあったら本当に嬉しいのでしょうか・・・?
本当に嬉しいんです!!
まずカッコいいじゃないですか、右でも左でもない・・・本来あるはずのない第三のボタン。隠された力、そう・・・まるで第三の目、邪眼です。飛影好きの中二病疾患者は大歓喜、第三のボタンを使えば邪王炎殺黒龍クリックが打てます。

冗談はさておき、なぜCAD用のマウスだと3ボタンが良いのでしょうか。それは、CAD操作特有の事情があります。そもそも、新たに追加されている中クリックのボタン割り当ては、通常のマウスでホイールを押し込んだときのホイールクリックと同じです。新たな操作ができるわけではなく、ホイールクリックが独立してボタンとして存在しているだけです。それだけですが、それが大切なのです。
実はCAD操作では、マウスのホイールを非常に利用します。使用するCADソフトにもよりますが、基本的にはホイールの回転でパン&チルト、ホイールクリックでモデル回転などを行うのが一般的です。特に立体的にモデルを動かす3DCADでは、右クリック、左クリックよりもホイールが明らかな過剰労働になりがちなんです。参考として、代表的な3DCADであるCATIAのマウス操作コマンドを下記に示します。

明らかにホイールに業務が集中してますねよ・・・。これでは、労基に訴えられても文句は言えません。
機械設計あるあるとして、『マウスのホイール壊れがち』というものがあるほど。そもそも、ホイールクリックは頻繁に押すことを想定されてませんからね。CAD操作のクリック頻度に耐えられず、死んでいくマウスが後を絶ちません。かくいう私も、1年に一回くらいは壊れてましたね。過労死したマウスの死屍累々の上に、我々の生活は成り立っているのです。

そんなに頻繁に使うボタンなら、独立させた方がいいんじゃね?という発想で生まれたのがCAD用の3ボタンマウスなのです。中クリックをボタンとして独立させることで耐久力UP、さらにホイールを押すよりも圧倒的に押しやすい。故に、CAD用のマウスなんですね。
今回は3Dconnexion様にCadMouse Pro Wireless®をご提供いただいておりますが、実は私はCadMouse Conpact tWireless®の方は個人的に買ってずっと愛用していました。なので、このシリーズの酸いも甘いもよくわかります。では、ここから良いとこ悪いとこ、ざっくばらんにレビューしてきますよ!!
CadMouse®のココが良い!!
まずはCadMouse ®シリーズに共通していえる素晴らしさを紹介します。
人間工学に基づくデザイン
百聞は一見に如かず、見ればわかる美しい奴。無駄のない洗練されたミニマルなデザイン、流石は3Dconnexion。そして、ただスタイリッシュなだけではありません。人間工学に基づいたデザインとなっており、自然な持ち味で手首の負担を和らげてくれます。手に吸い付くような持ち味は絶品、クセになります。3DCADを使いたいからのマウスを掴むのか・・・マウスを掴みたいから3DCADを使うのか。それほどに手の中に気持ちを良くフィットするデザインです。素晴らしい・・・。見るだけで使いやすさがわかる滑らかなフォルム!!

ジェスチャーコマンド
CadMouse ®には、オリジナルのボタンが付いてます。それがこのジェスチャーボタンです。

一般的なマウスなら、ここにはマルチペアリングの切り替えやDPIボタン(マウス速度切り替え)が付いているのが相場です。ただ、このマウスはCAD用のマウスですからね。CADを便利に使うためのジェスチャーボタンなるものがついてます。このボタンを押すと、CADの状態に応じて下記のようなラジアルメニューが表示され、実行したいコマンドにスピーディにアクセスすることが可能です。

最初は使いどころに困るけど、慣れてくるとこれなしでは生きていけない身体にされてしまいます。痒い所に手が届く、とても便利なボタンです。ちなみにラジアルメニューの内容は専用ソフトで好きにカスタムすることが可能です。

もちろん、ラジアルメニューが不要な人はジェスチャーボタンに他の役割を割り当てることもできます。

カスタマイズもできる自由度の高さも魅力です。自分専用にカスタマズしちゃいましょう!!
クイックズーム

多くのマウスにある側面の進む、戻るボタン。CadMouse ®では、ここにも他のマウスとの違いがあります。通常用途では、普通のマウスと変わらない進む、戻るボタンなのですが、CAD使用時には拡大、縮小ボタンに早変わり。ホイールを回すことなく、素早くズームレベルを調整することが可能です。そんなに派手な機能じゃないだけど、ホイールの回転をボタンで代替できるって結構便利なのよ。CADの操作の繰り返し操作を徹底的に配慮して作りこまれた機能って感じです。流石は、3Dconnexion!!とても使いやすくてGOOD。
引用 https://3dconnexion.com/jp/product/cadmouse-pro-wireless/
CadMouse Pro®とCadMouse Compact®の違い
CadMouse®シリーズの ProとCompactの違いですが、基本はサイズだけです。

上述したジェスチャーコマンドやクイックズームなどの機能は同じです。Compactはその名の通り、少し小さめの作りになっていてデスクの上でも邪魔にならない非常に良いサイズ感です。一方で、Proは少し大きく、人間工学的な手へ収まりが優先されています。使用感を比較してみると、手の馴染みや負荷に関しては、やはりProの方に軍配が上がります。それでもCompactの方もかなり手への馴染みはいいですけどね。

サイズが違えば、重さも違うわけですが、これに関しては使用感が変わるほどの差は感じません。誤差レベルかなぁ。測定した結果、Proが140g Compactが110gです。Compactといっても、そこまで劇的に小さいわけではないので、持ち運ぶ上ではProでもCompactでも大差ないです。キャリー用の専用ケースが付いてきますが、ケースに収めたサイズの比較はこんな感じ。カバンに入れることを考えたら、ほぼ差はないです。

あと地味な違いとして、インジケータの位置が違います。まあ、これは特に使い勝手には関わりませんが、一応情報まで。充電していると、緑に光ります。

使っていて気になった部分
さて、存分に褒めたところでここから使っていて気になった部分をご紹介。忖度なくいきますよ!!
クリッキーな音
率直に言えば、クリック音がカチカチうるさい。好みの問題ではあるけど、かなり乾いたクリッキーな音がします。側面のボタンも相当にクリッキー。私は静音マウスが好きなので、是非とも静音タイプのCadMouse ®も出してほしいところ。一応、どんな感じの音なのかは動画を添付しておきますので、参考にしてください。
右クリックが若干小さい
3ボタンマウスの宿命ともいえますが、中クリックのスペースを取った分、右クリックが小さくなっています。まあ、これに関して慣れでなんですが、ちょっと気になることがあります。それはCadMouse Compact®よりもCadMouse Pro®の方が、若干ですが右クリックが小さいこと。本体は大きくなっているのに、右クリックがちょっと小さくなってます。なんでだろう?

CadMouse Compact®を愛用してきた私としては、乗り換えた時に違和感がありました。まあ、慣れればどうってことはないですけどね。ちょっと気になりました。
フリーの割り当てボタンが欲しい
CadMouse®はカスタマイズ性が非常に高いのに、そもそもカスタムできるボタンが少ないです。できれば、1か所か2か所くらいフリーで割り当てが出来るボタンが欲しいね。例えば、ロジクールのMX Master3なんかは、見た目にはわからないけどここにボタンあるからね。

この価格帯のマウスであれば、ユーザー側がカスタマイズできる自由なボタンが欲しかったことろ。
レシーバーをしまっておくところが欲しい
これは切に願う。レシーバーをマウス側に指して保管できるようにしてほしい。でなければ、私は無くします、必ず。

マルチペアリング非対応
通信は専用レシーバーとBluetoothのペアリング一つの切り替えのみ。これに関しては、なんとかしてほしい。最も強い要望ですね。Wirelessを謳っている割にはWirelessに力が入っていない!?この価格帯のマウスで、マルチペアリング非対応なのはちょっと時代遅れ感が否めない。

せっかくマウスとしての作りが良くて、普段使いもしたいのにマルチペアリング非対応だとしんどいのよね。できれば、マウス一本化したいからマルチペアリングに対応してほしい!!
まとめ
『弘法筆を選ばず』ということわざがあります。これは一般的には、「優れた技術を持つ者は、道具にこだわらない」という意味で使わています。実はこれは誤用で、本来の言葉は全く逆の意味なのです。優れた技術を持つものは、劣った道具でもきちんと使いこなせるが・・・優れた者ほど、道具もちゃんと選んでいる。というのがこの言葉の本来の意味だと言われています。
あなたが使っている”筆”、本当に今のそれでいいですか?
プロの画家はシーンによって筆を使い分けます、料理人は食材によって包丁を使い分けます、大工は木の種類によってノコギリを使い分け、写真家は光の条件によってレンズを使い分けます。さて、設計のプロたるあなたは、道具をどのように使い分けますか?
設計のプロ用に作られた専用のマウス、ぜひ使ってみましょう!!

